突発性難聴じゃない可能性もでてきた in アメリカ〜治療の詳細・その3〜

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2022年10月に初めての難聴が起こった日から、もうすぐ1年経とうとしています。

毎月のように発生する難聴にも慣れてきて、だいぶ放置していたのですが、このいつ起こるか不明な難聴のため、やや日常生活が今までと同じではなくなってしまったのも事実です。

発生するタイミングさえ分かれば、何かコントロールできそうですが、本当にいつ起こるか分からないので…。

そこで、いつか治るんじゃないかと期待していたものの、いっこうに変化がないので、再度、ドクター巡りをする決心をしました。

再度、治療するために動き始める

治療の詳細②で書いたように、結局、ネットワーク内でENTドクターに診てもらうことができず、もうどうでもいいわという気持ちになっていました。

それでも、やっぱり毎月数回は症状が出るのと、今年こそ日本へ一時帰国したい!→そのためには長距離の飛行機に乗らなければいけない→耳が不安でしかない、となって再度ファミリープラクティスのドクターに連絡を取ることに…。

いろいろモヤモヤがあったドクターに再度連絡する

jinco
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ぶっちゃけ、関わらなくてもいいなら、もうずっと関わりたくなかった。

今この時点でドクターを変更するのも色々、面倒なことになりそうだ…と思い、結局ドクターを変更せず、過去に逆ギレされたドクターに、しぶしぶメールでお願いすることにしました。

内容としては…

難聴の症状が、昨年の秋から10回以上出ています。そのため、ネットワーク外で診てもらったENTドクターの提案に従って、スタンフォードかUCSFで専門医に診てもらいたく、紹介状が欲しいのです。その際には、おそらく以前おこなった聴力検査とMRI検査の結果のコピーも必要となると思いますので、こちらの手配もお願いします。

というような感じです。(診てもらったドクターが、スタンフォードかUCSFなら紹介できるというので、そういう方向になっています。)

「ネットワーク外で診てもらった」が、ちょっと嫌味っぽいかなと思いましたが、事実なので仕方ない。

どうせ断られるだろうと思って、なにも期待していなかったところ、今回はすぐに返事が届き、こういう風に書いてありました。

ネットワーク内のENT紹介できるけど、どう?外部の専門医に紹介状を出す時は、うちのENTから書いてもらう必要があるから、まずはネットワーク内で診てもらったら?

jinco
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前回それで辿り着けなかったんですが…。

先方も、まさか半年もたってまた同じ件で連絡がくるとは思っていなかったことでしょう。どうせ覚えてもいなかったと思うしね!!ただ、どういうわけか今回は、すんなりと紹介してもらえ、すぐに予約することに。

ネットワーク内のENTドクターに診てもらえることに!ところが…

すぐに連絡はあった、あったはいいけど、またしてもビデオアポイントメント!本気で診る気あるのかな…。

ドクターが悪いというわけではないし、ドクターと言えども会社員。会社員ということは、会社の言うことを聞かなくてはいけないだろうし、経費削減が大きな目標になっているのは分かるんです。ただ!それでも、やっぱり実際に身体を見てみないと分からないことってたくさんあるんじゃなかろうか…と昭和生まれの私は思うのです。

私のゴールはスタンフォードかUCSFへの紹介状なので、それがもらえればいいや…と、期待はあまり持たずに、ビデオアポイントメントで診察してもらうことにしました。

紹介してもらったENTドクターはいい人でした。いい人でしたが、話してもらった内容は、半年前にすでに聞いた話だったのと、日本語で「突発性難聴」「急性低音障害型感音難聴」「更年期の難聴」「メニエール、めまいなし」などとめちゃくちゃ検索しまくっていたので、それなりに知っていることも増えて、特に新しい情報もなく。

毎月数回発生する原因不明の難聴に、私は「更年期じゃないのかしら?」という気持ちが日に日に大きくなってきていたのですが、このドクターには「そんなの聞いたことないわよ〜!アハハ!」とめちゃくちゃ笑われました。

jinco
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日本語だと、更年期と難聴の話はけっこうネットで見つかったんだけどな…

ですが、なんと!最後に「私より耳に詳しいドクターがいるから、彼女に診てもらいましょう」と驚きのネットワーク内での再診察!

今度こそ頼むよ、再度ENTドクターに診察してもらう

まさかの別のENTドクターを紹介してもらうという、こちらも驚く対応に、ふと思ったのが、

  • できればスタンフォードとUCSFに紹介状を出したくない。
  • さすがにここまで放置されたのは気の毒と思った。

この2つのどちらかなのかな、と。

紹介状の必要性

紹介状が、どのように機能して、保険会社的にどういった面でマイナスなのかプラスなのか、こちらのシステムはよく分かりませんが、紹介状がなくてもスタンフォードもUCSFも行けることは行けます。ただ、2つの病院を調べたところ、私の保険だと、紹介状があれば、保険が使えるので支払い面でかなり助かりそうだったので、紹介状が欲しいです!と連絡したのです。

(紹介状なく通院している人の話では、1度診てもらうのに数百ドル程度かかると言われました。)

ちなみに、紹介状なしでネットワーク外で診察してもらった場合、費用は完全自己負担でした。その時のお話は、コチラ(ネットワーク外の治療費請求)へどうぞ!

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とにかく症状の改善に向けて前に進めば、なんでもよかったので、オファーされるままに色々受け入れようと思いました。

初めてまともに診てもらえた気がする新しいENTドクター

ようやくネットワーク内で診察してもらえました。ドクターにたどり着くまでに半年もかかりました。

初めて、本当に初めてネットワーク内のドクターで真剣にメモを取る方にお会いしました!感激!!

私は伝えたいことを全部伝えられたし、ドクターはものすごく細かく質問してくれました。最初のENTドクターと同じくらい、色々な質問をされました。…て、まぁ今まで誰も記録を残してくれなかったから、聞くしかないっていうのもあると思うけども。

私の受診記録は予習してくれたみたいで、「こんなに時間がかかって申し訳ないです」とまで言ってくれました。本当に感激。

時間がかかった理由の1つは、聴力検査をした後、ENTを拒否され私の心が折れたこと。そのことを思い出して、話してみると、その時に検査をしてくれた担当を確認して「みたことない名前…新人だね。聴力検査の後にドクターに繋がないなんて本来はありえないから、彼にはそのように伝えておく。」と言っていました。

jinco
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私が密告したみたいになり、一瞬、申し訳ない気持ちになりましたが、仕方ない!彼は診断するドクターじゃないから!

MRI検査の結果も見れた

これまで、MRI検査の結果は文字でしか伝えられてこず、肝心の画像がどこにも見当たらず一体どうなってんの、この病院。と思っていたのですが、ようやく今回お世話になったドクターが見せてくれました。

かの衝撃的な「私にはそれが臨床的に重要かどうか分かりません。」コメント以来、ちょっとは気になっていた画像に写った影の大きさ。

ドクターの話では、写ってるものは数ミリもしない程度の大きさで現時点で特に気にする必要はないけど、経過観察が必要で、場合によっては、半年後くらいにまたMRIをしてみてもいいと言われました。

jinco
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画像を見た時、けっこうハッキリと点というか丸いものが写っていて、こんなにクッキリ写るもんなんだ、と感心したのと同時に、自分の頭の絶壁具合に笑いそうになりました。

難聴の可能性としては…

これまでと同じように突発性難聴、メニエールなどの可能性を説明されましたが、今回のドクターは「メニエールと診断するには、まだ早い」とのことでした。また、加齢によるホルモンバランスがくずれるせいで、こういう症状がでることもなくはない、と(直前のドクターには笑われたけど)更年期の可能性もなくはない、と言われました。

今回の質問内容も偏頭痛や車酔いなど、これまでと似たような質問でしたが、半年間、症状を繰り返したおかげで私の方でもパターンがわかってきたので、それをお伝えしました。そのパターンとは、難聴の起こる前は、ほとんど首から肩にかけて異常に痛いことと凝りもヒドイこと、その数日間は眠りが極端に浅いこと、です。塩分が原因かもと言われ続けていましたので、食事記録もつけていましたが、塩分とはあまり関係ないような感じがしましたので、そのこともお伝えしました。

すると、ドクターは閃いたように「首の偏頭痛(neck migraine)ってあるのよ!それが原因の可能性もあるわね!!」と。正式には首の偏頭痛というより、首の凝りから起こる偏頭痛という感じらしいですが、首の痛みと耳や頭というのは繋がっている可能性があるらしく、ひとまずこれの対処をしていく方針に。

結局のところ、コレだ!という明らかな原因がないため、1つ1つ可能性を調べていくしか方法がないようです。

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個人的には、減塩商品ばかり使っていて、逆に塩分が低すぎるんじゃないかと思っています。そういうわけで、最近は、減塩商品を減らして、「塩少々」も気持ち多めにするようにしています。

また、気になっていた長距離の飛行機移動についても大丈夫ということで、安心して一時帰国できそうです。ただ機内で症状が出たらと思うと、若干憂鬱にはなりますが…。

血液検査をすることになる

とりあえずこの時点では、病名らしい病名はつかず、これまで突発性難聴としてきましたが、どうもこれも違うっぽいです。

私の普段の食生活(ほぼベジタリアン、魚介類は週に1回あるかないか)を考慮して、血液検査をすることになりました。検査する内容は次の4つです。

  • マグネシウム
  • ビタミンB12
  • ビタミンD
  • 68KD抗体

ビタミンとマグネシウムに関しては、診察時に血液検査に入れておくと言われたものの、最後の68KD抗体は、帰宅後にドクターからの検査リクエスト内容を見て知った項目です。なんの抗体を調べるのか気になったので、ググってみると…

“Antibodies to inner ear antigen (68kD) occur in approximately 70% of patients with autoimmune hearing loss.”

参照:“68 kD (hsp-70) Antibody”, MLABS A Division of Pathology, Michigan Medicine

どうやら、自己免疫性の難聴かどうかを調べる検査のようでした。これがネガティブであれば、自己免疫性の難聴ではないということになります。

結局のところ、いまも原因不明…だが、ビタミン剤を勧められる

血液検査も結果を見ないことには分からないし、この時点では、これからも症状が出たら記録して、ひとまず偏頭痛に対応することにしましょう、という流れになりました。

オススメされたビタミン剤は、B2(リボフラビン)とマグネシウムです。まとめて、ざっくりマルチビタミンでいいわよ〜なんて言ってました。

マグネシウムに関しては、もらったプリントにはup to 400mg 2x / dayと書いてありましたが、ドクターに「あなたは、プチサイズだから半量の200-250mgでトライしてみましょう!」と言われました。ちなみに、日本人的感覚では、プチサイズでもなんでもありません。中肉中背…いや、やや小太りにカテゴライズされてもいいくらいです。

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てことは、他の薬なんかも私の体型だとアメリカ人と同量で飲まない方がいいってこと!?

そのほかにも、プリントに「偏頭痛のトリガーとなるもの一覧」というものがあり、それを見ると「えーそんなものが!」と、色々面白いものがありました。例えば…

  • アボカド(特に熟しすぎたもの)
  • バナナ(毎日食べてる、そして減らす予定は今のところない)
  • 豆類(幸いにも大豆は含まれていなかった!)
  • 玉ねぎ(大好きなのに…)
  • 生のにんにく(食べるとお腹の調子が微妙だったので、これは減らしても問題なさそう)
  • 焼きたてパン(イーストがダメなようです)
  • チーズのほとんど(ブルーチーズがダメなのは知っていたけど、ブリーもダメなんて…)

他にも色々あったのですが、代表的なところではアルコール、チョコレート、MSGも含まれていました。

私の突発性難聴(かもしれない症状)のこれまでを振り返って

この診察をしてもらってから、すでに数ヶ月が過ぎました。

なんと!7月頃からビタミン剤を摂取しはじめてからは、難聴の症状がでていないんです!

症状が出なくなってから、まだ1ヶ月ちょっとしか経っていないので、なんとも言えませんが、1ヶ月難聴の症状がなかったというのは個人的にはスゴイことです。

去年の10月からずーっと、最後の症状が出た2023年7月15日まで、ひと月に数回難聴症状が出ていたのを思うと、1ヶ月も何もなかっただけで、幸せです。

これまで、難聴の症状が出ると、とにかく無音空間にいたくなるので、外出が億劫になっていたのもあったし、日常生活に少なからず支障がでていたので、これはいい感じです。

ただ、ドクターにたどり着くまでにこんなに時間がかかったので、正直なところ疲れました。友達に私の話をすると、同情はされますが、同じようにヒドイ目にあった自分の話や友達の話をされるので(しかも私より酷かった)、やっぱりこれがアメリカのデフォルトなようです。

最初はスタンフォードかUCSFへの紹介状を…と再開した医者巡りですが、偶然にも新しいENTドクターがスタンフォード出身だったので、もうこれはスタンフォードで診てもらったと同じということにしておこうと、医者巡りは終了させました。

jinco
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最初のENTドクターもスタンフォード出身なのですが、お二方とも紙とペンでメモを取るスタイルでした。そういう教えなのかしら?どちらの診断書も詳細に書かれていて、他とは全く違います。信頼できるドクターに出会えて良かったです。

これでひとまず治療編は終了です!

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