アメリカ・外出先のおトイレ事情

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若い頃は、そこまで気にならなかった海外のお手洗い事情。

20年以上前に行った中国では、「ぎゃー!」と思いながらも他に選択肢もなく、これも旅の経験だと思い使いました。アメリカに来てからもしばらくは、たまに出会う多少汚いおトイレでも「まぁまぁこんな日もある」とやり過ごせていました。

ただ、もうムリ。

汚いお手洗いを見るだけで、外出をする気も失せてしまう…。あと、個人的には、日本と比べると気軽に安心して使えるお手洗いの個数が少ないのも残念。

今回は、心が折れることも少なくない外出先のおトイレを快適に使うためのルールをまとめました。

アメリカ(カリフォルニア)・外出先のお手洗い 基礎知識

基本的には、キレイであれば不自由なく使えることが多いです。洋式で親しみがあり、また、日本のトイレと違い、ボタンなども多くなくシンプルなため、使い方で悩むこともない。トイレットペーパーも流してOK。

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在米外国人の中では、自国では流してはいけないとなっているために、アメリカでも流せないと思っている人もおります。

使い方に問題はないものの、気に留めておくといいことがいくつか。

  • よく詰まっている。
  • 水浸しなことが多い。
  • ドアが壊れていることもよくある。
  • 便座がズレていることもある。

小さい頃は、日本でも「故障中」て紙がペロンと貼ってあるおトイレもちょいちょい見かけたような気もしますが、大人になってからは、少なくなったと思います。アメリカでは、「out of order」のサインは、まぁまぁ見かけます。

詰まりに関しては、業者さんのお話によると生理用品が原因のことが多いそうです。流せると思う人がいるのか、アクシデントで結果的に流す羽目になってしまったのか。

ゴミ箱は設置されているところがほとんどなので、うっかりなのかなと想像したいところですが、多国籍国家なため、「そうとも限らないな…」という気持ちもちょっとあります。

あと、古い建物に入っているカフェやレストランのお手洗いだと、壁に「パイプが古いので、生理用品やおむつは流さないで!」と注意書きがあるところも。

jinco
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パイプが古かろうが新しかろうが、ダメだとは思うんですが…。

次に水浸しの件。

これは、流した後に渦巻きの水流が跳ね返ることで生じる水浸しだと思いますが、たまにどう考えてもそれだけじゃないだろう…という状況に出会うこともあり、混乱します。そういう時は、迷わず違うブースを利用するのがいいです。

そして、ドア。

アメリカのお手洗いのドアは隙間だらけというのは、そこそこ知られた事情だと思いますが、経年劣化のせいか、元々のドアの鍵が反対側の引っ掛けるところに届かないとか、ギリギリ届いているけど、他の個室ドアが開閉される振動で自分のとこのドアが自然に開いてくるという現象(鍵がしっかりかかってない)に遭遇することも。

私もそういうドアのおトイレを使ったことがありますが、反対にドアがしっかり閉まっていないおトイレを使っている人がいて、ドアが勝手に開いてきたところ、私がたまたまそのドアの前を歩いていて、中の人と目が合うというなんとも気まずい、同情してしまう経験もあります。

jinco
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個室に入って鍵をかけてみて、なんか緩いな…と思った場合は、違う個室へ移動するのがいいです。

最後に便座のズレ。

ちょっとのズレや、ヒンジ(?)の緩みからくる、座った瞬間になんかスライドするぞ…というものではなく、遠目にもズレているのが分かるレベルのこともあります。

そこしかキレイめなところがなくて使うこともありますが、心地はよくありません。「なんかズレてるな…」というのを、ヒシヒシと感じます。便座の傾きに自分を合わせるのか、それは無視して普通に座るのがベターなのか悩むところでもあります。

心地よく使いたい方は避けた方がいいかも。

外出先のおトイレ マイルール

こちらでも便座を拭くために除菌シートを持ち歩くという人もいます。除菌シートは便座拭きのためだけでなく、持ち歩いているとなかなか便利です。

私はおトイレではあまり使用しませんが、テーブルや椅子などの汚れが気になる時は、拭いたりします。

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普通のレストランだったら、店員さんに「拭いてくれますか?」と、お願いします。セルフなカフェになると、時と場合によっては、自分でちゃちゃっと拭いたほうが早いです。

そんな便利な除菌シートですが、持っている除菌シートを無駄にしないためにも、そもそも除菌シートを使うに値するのか?を確認していただきたい!そんな時にも、お役に立つであろう私のルールをご紹介します。

アメリカ・外出先お手洗いのマイルール
  • 使う前に水の飛び散り具合をチェック。
  • 流す時には素早くトイレから離れる。
  • あらかじめ期待できそうなお手洗い場所をリストアップしておく。
  • タオル、ハンカチやポケットティッシュなどは持っておくと心強い味方になることもある。

個人的には、「潔癖症まではいかない程度の清潔さを求める」レベルだと思いますので、清潔レベルは「普通のモノをまともに使えるのであればOK+ややキレイめより」程度を想定しています。

1. トイレ周辺の水の飛び散り具合チェック

なぜか便座部分がめちゃくちゃに濡れているトイレが多いです。

流した時の跳ね返りかな?と想像はしますが、それにしても拭いてなんとかなる水量じゃないことも多いです。

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絞ってないぞうきんで水拭きでもしたのか?というくらい濡れていることも多いので、もはやなんの液体なのか不明です。

だいたい目視で確認ができるので、ドアを軽く開けて便座の状況を見てから中に進むことをオススメします。

便座だけではなく、床もちょいちょい水浸しになっているので、こちらも一緒に確認するとなお良いです。

2. 水を流す時は逃げるタイミングが重要

1の便座水濡れに関連しますが、トイレを流すと、勢いで水が外へ飛び跳ねることが多いです。

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特に流し始めと最後の吸い込みの瞬間に飛び散る…。

最初はそんなこと知らず、普通に流した後「ぎゃー!」と思って避けていたのですが、最近は、流した瞬間にトイレからなるべく離れるようになりました。

飛び散り水を避けるために、流した後は極力トイレから離れるといいです。

流す水量ですが、小は本気の小で、威力も弱いです。たまに誤って小で流してしまう時もありますが、その時は便座シートとペーパーが流れ切らないことが多いので、タンクに水がたまるのを待って、また流すハメになります。

日本のように大・小と絵などで表示していない場合は、長押しすると大になる感じで、軽く押して流すと小な感じです。

それから、水洗は押しボタンタイプとおトイレの奥にハンドレバーがついているものの、どちらかであることが多いです。気をつけたいのは、レバータイプのもので、こちらは足(靴)で押して流す人も多いので、手で押す場合は、トイレットペーパーを使ってその上から押すのがオススメです。

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横断歩道の手動ボタンも足で押す人が多いので、こちらもキレイではありませんので要注意。

3. お出かけ前にトイレスポットの情報収集

アメリカ、海外で外出中に安心して使えるお手洗いスポット3つ。

ホテル、レストラン、小綺麗なデパート

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3つのうちデパートは自由に利用できますが、レストランは利用者でないとダメ。

逆に、あまり期待しない方がいいところは、経年劣化が目に見える施設、お店の中にはあるものの、従業員さんがあまり注意を払っていないようなお手洗いは、想像通りな中身なことが多いです。この辺りは、建物の周辺環境によるところも大きいです。

ところで、デパートの中にあるお手洗いですが、「え?ここ?」という場所にあることが多いです。

日本だと、全国どこのデパートに入ってもお手洗いを見つけるのは難しくないですが、アメリカはなんとなく様子が違う感じ。ショッピングモールは、日本と同じような感覚で連なるお店に沿って通路を歩いていれば、いずれどこかでお手洗い行き当たります。でも、デパートのお手洗いは最初から何階にあるのか、どのあたりにあるのかの目星をつけていないと、ぐるぐる検索することになりますので要注意

カフェやスタバなどのコーヒーショップもお手洗いを併設しているところが多いので便利ですが、中がキレイかどうかは、そのお店の忙しさ度合いや客層、利用客だけに限定しているのか、それとも誰でも使える感じなのかによって、だいぶ差があります。

4. 持ってると役立つことも多いタオル、ハンカチ&ポケットティッシュ

お店のおトイレの掃除頻度や利用頻度にもよりますが、ペーパータオルが切れていることはよくあります。ペーパータオルが数カ所設置してあっても、ない時は全部補充されてなかったりするので、そんな時にハンカチやタオルハンカチ、ポケットティッシュを持ち歩いておくと、一安心です。

ハンドドライヤーが設置されているところも多いですが、いかんせん機械自体アップデートされていないことも多く、メンテナンスの問題もあるのか、弱々しい風を吹き付けられ、いつまでたっても手が濡れっぱなしのまま、ということもよくあります。逆に、ものすごい風圧のこともあります。すごすぎて、不安になるくらい。

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たまにセンサーが反応せず、1人で手を出して引っ込めてを繰り返すシュールな状況が発生することも。

また、アメリカでよく見かけるハンドドライヤーは、風が上から出てくるタイプのことがほとんどで、日本にあるような左右から手を差し込むタイプのものはあまり見かけません。風が上からあたって水は下(床)に落ちる方式なので、床は濡れますが受け皿みたいなところに水が溜まることもないので、掃除する側は手間が省けて良さそう。

こんな感じで、色はだいたいシルバー、黒、白の3色。

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箱の下に手を入れると風が出てくる。画像は、XLERATORのサイトより。

ものすごく古いタイプにあたると、下の画像のような感じです。

右にあるボタンを押すと、風が出てくるシステム。もう滅多に見かけません。参照元:wikipedia, “World Dryer

それから、数は少ないと思いますが、手を洗った後に何もせず外へ出てくる人がいて、濡れた手のままドアを開けるみたいで、ドアの取っ手部分(ただの金属の板のこともある)が濡れていることもあります。

また、手を洗わない人もそこそこいますので、せっかく洗った自分の手が汚れるのがイヤで、ペーパータオルを使ってドアを開ける人も多いです。

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ただ、家から一歩外に出れば、バックパックは床に直置き、スカートやズボンの裾もズルズル引きずっていたり、靴のまま足を椅子にあげたり、靴の裏側めっちゃ自分のズボンについてるけど!?ていう座り方をしてる人も多いなか、このドアの取っ手は気にするというのも摩訶不思議。

そういうわけで、ドアを押すのにハンカチは使えませんが、ティッシュはちょっとしたものを拭いたりする以外にも、ペーパータオルが切れている時にドアを直に触りたくないな…という時にも役立ちますので、お出かけの際には持っておくと心強いです。

そのほか気をつけるといいこと

どちらかというと価格帯が高めのデパートや新しめの建物内であれば、あまり気にしなくても大丈夫ですが、ちょっと古めかしい場所にあるお手洗いを使う時などは、なにか異変を感じたら、まず使わないことが大事。

よく知られているようにアメリカのお手洗いの扉は、上下が大きく開いています。下は自然と視界に入るので大丈夫と思いますが、上から覗かれていた!という恐ろしいこともあったりしますので、「隣の個室の扉が不自然に閉まっている気がする…」とか、「なんとなくおかしい…」と、思った時は、違う場所を探す方が安全です。

日本のように気軽に立ち寄れる場所がそんなに多くないので、レストランやデパートにちょっと立ち寄った際は、お手洗いに行きたい気分ではなくても、使える時に使っておくことを心がけると安心です。

アメリカに引っ越しした直後、10年ちょっと前は、こんなに使うお手洗いを選り好みすることもなかったように思いますが、最近はそうしてしまうほどに使うのを躊躇するレベルが増えたような気がします。経費削減のために清掃員が減らされたのか、もしくは利用者のせいなのか…。

公共のものや共有するものをお互いに気を遣い合って使うというのは、簡単なようでとっても難しいことなんだな…と、アメリカに来てからしみじみ感じています。

jinco
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和式トイレがあると避けられない問題と思いますが、日本に比べて、アメリカのおトイレは、アンモニア臭があまりしないところは好きです。

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